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地理・歴史・社会・経済の自由な分析とまとめ

新時代の世界各国概要⑥ 台湾

政体: 民主主義

地域: 東アジア

人口: 2300万人

GDP: 6000億 USD

一人あたりGDP: 32000USD

 

1. 成熟した民主主義社会

台湾の民主化は1980-1990年であり民主主義の歴史は浅いが、2大政党を中心に健全な議会制が施行されている。2014年のひまわり学生運動は現実的な要求と野党との連動から学生運動としては稀有な成功を収め、若者の政治参加が進んでいる。

 

2. 世界最低レベルの出生率

2020年の台湾の出生率は1.07で韓国と並び世界最低レベルの出生率を記録している。高齢化率は未だ低いが、少子化と併せて急激に高まることが見込まれている。政府は積極的に出産・育児奨励策を取っているが大きな効果は出ておらず、人口は2020年に初めて減少に転じた。長期的には台湾社会最大の問題になる恐れがある。

 

3. 黄金期を迎えた半導体産業

TSMCを筆頭に、半導体受託生産のUMCやファブレスSoCメーカーのMediatekなど、近年は過度の集中がリスクとされるまでに台湾には世界有数の半導体産業が集積している。躍進の背後には工業技術研究院を中心とした長期的な研究開発の政府によるサポートや、海外の中国共産党系中国人技術者らの招聘があった。